川崎剣好会

川崎市立井田中学校剣道部OB稽古会or剣道部情報

面布団のリメイク③

面布団のカットをしてから約1週間で完成しました。ヘリの革は最後に小槌で軽く打ち落ち着かせます。試しに面を付けてみたらなかなか良い感じの長さになりました。

この面の胴は43本で出来ていますが、古かったので胴胸などを全て外して修理をしてから、グラインダーで削り、柿渋を塗り重ねて仕上げてみました。

今日の部活で面を試しに使いましたが、面布団の長さは調度よく、動きやすくなりました。

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面布団のリメイク②

ヘリの革は表と裏では縫い方が違います。表側は縫い目が見えないようにする為、ヘリ側を縫ってから革を返して裏側に持ってきます。裏側はまつり縫いで縫い目が目立たないようにします。面布団の表面を針ですくって縫う為にピッチが長くなりがちですが、そこは根気強くすくって縫い上げました。

画像上は修理前、中はヘリを縫っている状態、下は完成した状態です。乳革は黒色の牛革を22センチの長さにカット、幅は4センチを折り、小槌で叩きながら2センチにして手縫いしたものです。縫い糸は紺色の50です。

完成したヘリ革も小槌で叩くと形が整い、綺麗になりました。リメイクする前に正藍液で色落ちは修理済みですので、画像以上に新品に見えます。胴は数ヶ月前に生地胴にした物とセットです。

明日の中学校部活で使ってみようと思います。

楽しみです。

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面布団のリメイク①

5年ほど前にネットオークションで中古防具を手に入れました。若い頃に剣友達が使用していた亀甲の模様です。ミシン縫いで、今の面より布団が7.8センチ長いデザインです。

思い切って7センチカットしてリメイクすることにしました。飾りもあるので、慎重に外しながらも布団のカットは万能ノコギリで一気にいきました。細かいパーツを確認しながらカットしないと取り返しの付かない事になりますので、皆さんはご自身ではやらない方がいいと思います。既にヘリを縫っている途中です。f:id:idakendoclub:20170708003907j:image

古い胴のリメイク⑦

慎重に乳革を付け終わりました。組み上げていく段階で、古くても胴の素材の良さを感じた事がありました。組み上げる前に胴胸の中身を見てみました。厚みのある毛氈が質の良さを感じました。外国製だとダンボールのような物を使用している事もあるようです。衝撃を吸収する為に胴胸の中に絨毯が入っているのが、日本の良い防具なんですね。面、小手、垂の中身も同じ毛氈を使われているのが、良い防具の証しだと思います。日本の職人さんの技術を、素人の私が防具をいじる度に感じさせて貰えるのが、ありがたいですね。

胴胸、渕革の痛んでいる部分は、漆の代わりになるカシューを塗り修復します。カシューは薄め液を使い、若干粘りのある程度に薄めます。塗るのは細い塗装用のハケでも良いのですが、面相筆を使うと一番綺麗に塗れました。

先日の稽古では田村製の垂と共に使用しました。面識のある方は、是非、稽古で胴を打ってみて下さい。音も良い感じです。

古い胴をリメイクすると、職人さんが一生懸命作った胴が息を吹き返したような気持ちになります。皆さんも防具を大切に使って下さいね。

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