古い胴のリメイク⑥
胴の綴じ革を全て組み上げました。想像以上に綺麗に組み上がりました。昔の職人さんが丹精込めて作った物に失礼の無いように作ったつもりです。
次は新しい乳革を付ける工程です。胴胸の乳革を通す部分の強度が心配だったので、慎重に付けました。胴胸の革が乾燥しているので、裂けないよう気を付けました。
古い胴のリメイク⑤
胴台の表面を、細かい目の紙やすりで、綺麗に仕上げて行きます。漆を少し薄めに塗り、仕上げ剤を塗り上げます。私は最後の仕上げに、ミンクオイルを薄くぬり、油分を含ませるようにしています。綺麗に拭き上げて、完成です。
次は渕の革と胴台を組んで行きます。綴じ革を使用して組み上げますが、身体に面する裏側の綴じ革は表面になるよう、胴台の穴を通す際に捻りながら組んでいきます。側の裏側が身体に面すると汗が染みて痛みが早くなるので、捻りながら組むようにしています。これが結構、細かい作業になりますが、組み上がった後はとても綺麗に仕上がります。渕の革は元々の物を使いますので、痛みが激しい常態です。綴じ革を通し間違えると、切れてしまいますので、慎重に組み上げていきます。なるべく胴を元の部品を使用してリメイクしていきますが、胸の乳革と横の乳革は乾燥して切れやすくなっているので、残念ですが新しい物に付け替えます。
古い胴のリメイク④
胴台をサンダーで均等に削っていきました。表面を削ると漆の粉になります。細かい粉末状の削りカスになりますが、慎重に集めて保管します。別な胴台を塗る際に、漆の粉末を利用してみようと思います。
表面を削って行くと、今まで見えなかった痛みが発覚する場合もあります。革が割れていたら修復は無理ですので、祈る気持ちで仕上げの削り作業に入ります。この胴台は割れや傷も無くしっかりした胴台であるのが分かりました。サンダーのシートは粗めから始めて、最後は番手の細かいシートに変えて仕上げます。徐々に革から透けて見える竹の部分が、綺麗な模様を描き出しました。仕上げ削り後は、水をしっかり絞った布で拭き上げます。信じられない程の綺麗な胴台に変身です。
古い胴のリメイク③
胴台は右側の1番目、2番目の竹に若干の痛みが有りました。胴を打たれる側なので、痛みやすい部分です。この胴は43本の竹で組まれていて、中央部分には紐が通して形が保たれています。更に表面には革が張られ、漆が塗られ胴を仕上げてあります。
若干の痛みは木工用ボンドで修復は出来ます。この胴台は歪みも無く、十分に使えそうでしたが、保管状態が良くなく塗りにくすみが出ていました。思い切ってサンダーを使い、表面を少しずつ削っていきました。表面は全体的に均等に削らないと凹凸が出てしまうので、慎重に削りました。
古い胴のリメイク②
胴台を綴じている革紐は、見た目にはしっかりしています。出来るならソッと外して再利用したいと思い、最後に締め終わった部分を探し当てて外してみました。ところが綴じ革は乾燥していてパサパサな状態でした。
胴胸も痛みが激しく、綴じ革を外すのを慎重に行わないと、綴じ穴まで切れそうな感じがしました。こうなれば1つ1つの綴じている部分をハサミで慎重に切り、まずは胴台、胴胸、渕革を外す事にしました。
古い胴のリメイク①
東京の目黒に田村さんと言う腕の良い職人さんがいました。田村製として素晴らしい防具を販売もしていたそうです。私は高校時代に先輩から譲っていただいた防具も田村製でした。
インターネットで出品されていた、この胴がどうしても欲しかったのですが、やっと手に入れる事が出来ました。
手元に届いて感じたのは、予想以上に胸や渕革が痛んでいて、胴台も傷だらけで驚きました。
何回かに分けて、自分で修理していった工程を紹介します。
県一年生大会
3月19日に寒川総合体育館で神奈川県一年生大会に参加してきました。
1回戦 対洋光台第一中 4-0勝ち
2回戦 対湘洋中 2-3負け
残念ながら2回戦で敗退してしまいました。
1回戦では面を6本、2回戦では面を4本決めてきました。今年から相手と合気になる事。自分勝手に打ち込まない事。この2点を常に稽古してきた結果が出たと思います。